患者様の権利と義務
当院では、患者様を大切にし、患者様と当院との信頼関係を深め、より良い治療を行なう為に、患者様の権利とそれに伴う義務について次のように定めましたので、お示しいたします。
患者様の権利と義務について
患者様は、個々それぞれがより良い医療を受ける権利を持っています。一方、医療とは、患者様と医療提供者が互いの信頼関係に基づいて協力してつくりあげていくものであり、患者様にも主体的に参加していただくことが必要です。
より良い医療の提供を行い、患者様の健康を守ることを使命とする愛染橋病院は、このような考えに基づき、患者様の権利(7項目)と義務(4項目)を制定しました。
愛染橋病院は、これを遵守し、患者様の医療に対する主体的な参加を支援していきます。
患者様の権利
良質な医療を平等に受ける権利があります。
患者様は、だれでも社会的な地位、障害、疾病の種類、国籍、宗教などにより差別されることなく、適切な医学水準に基づいた安全かつ効果的な医療を受ける権利を持っています。当院の職員は、この権利を尊重し、患者様に対して常に公平であるとともに、適切で安全な医療の提供や医療の質の向上を目指して知識・技術の研さんに努めていきます。
治療や検査の効果、危険性、他の治療方法の有無などについて、わかりやすい説明を理解できるまで受ける権利があります。
医療に関する説明や情報の提供は、医療提供者側からの一方的なものであってはなりません。医療提供者が患者様から自覚症状や既往歴などの情報を受けたり、患者様の質問に理解しやすい言葉や方法で適切に答えるなど、患者様中心の立場で両者の密接なコミュニケ-ションを通して行い、患者様の理解と納得を得ることが必要です。愛染橋病院の職員は、患者様とのコミュニケ-ションを大切にし、患者様の理解を助け、納得が得られるよう努めていきます。
治療方法の決定にあたり、自分自身で決定し、その決定のために必要な情報を得る権利があります。また、納得できない治療は拒否する権利があります。
患者様が治療方法などを自らの意思で選択する権利を保障するためには、単に医療情報を提供するだけでなく、適切な医療水準の知識や経験を持つ医療提供者が、常に患者様の利益を考えながら支援して行くことが必要です。このような姿勢に立って、愛染橋病院の職員は患者様の意思を尊重して行きます。なお、その際には、別の医師の意見(セカンド・オピニオン)をお聞きになりたいという御希望も尊重します。
薬の治験(新たな薬の認可を受けるために患者様を対象に行う臨床試験)や、研究途上にある治療について、患者様は、その目的、危険性などに関し十分な情報提供を受け、その医療を受けるかどうか判断する権利があります。
これらの医療は、患者様の同意なしに行われることはなく、たとえ同意しても何らの不利益を受けることなくいつでも拒否することができます。特に治験の場合には、「医薬品の臨床試験に関する基準(GCP)」に基づき、各病院の治験コーディネーターが、患者様の権利の擁護に努めることとされています。愛染橋病院においても、このような制度に従った適正な手続きによる医療を行っています。
自分が受けている医療内容について、知る権利があります。
患者様は、だれでも社会的な地位、障害、疾病の種類、国籍、宗教などにより差別されることなく、適切な医学水準に基づいた安全かつ効果的な医療を受ける権利を持っています。当院の職員は、この権利を尊重し、患者様に対して常に公平であるとともに、適切で安全な医療の提供や医療の質の向上を目指して知識・技術の研さんに努めていきます。
受けている医療のどの段階においても、別の医師の意見(セカンド・オピニオン)を求める権利があります。
愛染橋病院の職員は、別の医師の意見をお聞きになりたいという御希望を尊重します。
個人の情報を、承諾なしに第三者に開示されない権利があります。
病気にかかわる患者様の私的な情報が取り扱われ、特別な環境のもとで私的な生活が営まれる病院という場所であるからこそ、患者様のプライバシーは十分に配慮されなければなりません。愛染橋病院では、病院がこのような性格を持つ施設であることを十分認識し、個人情報の秘密の保持や私生活をみだりにさらされず、乱されないという患者様のプライバシーの権利について、厳正に取り扱っていきます。
子どもの患者さんの権利
子ども患者さんの権利
(人として大切にされ、自分らしく生きる権利)
(子どもにとって一番よいこと(子どもの最善の利益)を考えてもらう権利)
(安心・安全な環境で生活する権利)
(病院んなどで親や大切な人といっしょにいる権利)
(必要なことを教えてもらい、自分の気持ち・希望・意見を伝える権利)
(希望どおりにならなかったときに理由を説明してもらう権利)
(差別されず、こころやからだを傷つけられない権利)
(自分のことを勝手にだれかに言われない権利)
(病気のときも遊んだり勉強したりする権利)
(訓練を受けた専門的なスタッフから治療とケアを受ける権利)
(今だけではなく将来も続けて医療やケアを受ける権利)
患者様の義務
良質な医療を実現するためには、医師をはじめとする医療提供者に対し、患者様自身の健康に関する情報をできるだけ正確に提供する義務があります。
医療提供者が患者様の状態や治療等について的確な判断を行っていくために、家族歴、既往歴、アレルギーの有無など、患者様自身の健康に関する情報をできるだけ正確に医療提供者に伝えてくださるようお願いします。
納得できる医療を受けるために、医療に関する説明を受けてもよく理解できなかったことについて、十分理解できるまで質問する義務があります。
患者様が、治療等に関する十分な説明や情報提供により納得のいく医療を受けていただくために、そして治療法等を自分の意思で選択していただくためにも、分からないことがあれば何度でも医療提供者に質問してくださるようお願いします。
すべての患者様が適切な医療を受けられるようにするため、患者様には、他の患者様の治療や病院職員による医療提供に支障を与えないよう配慮する義務があります。
愛染橋病院では、職員が数多くの患者様に様々な医療を提供しています。そのため、患者様は通常の社会生活にはない制約を受けざるを得ないこともあります。このことを十分御理解いただき、適切な医療の提供に御協力くださるようお願いします。
診療にかかわる費用をお支払いいただく義務があります。
患者様とのパートナーシップ
愛染橋病院は、よりよい医療を進めていくためには患者様・ご家族が主体的に医療に参加していただくことが重要と考えております。
患者様・ご家族が自ら診療に参加いただけるよう「説明と同意」、「情報開示」、「医療情報の提供」などにより患者様自身が自分の医療方針を決定できるよう努めてまいります。